なかったところにあるものができていたのです。それは車庫でした。
広い庭の一角に、とても大きな車庫ができていたのです。車は三台も入るでしょう。
実家には父の大きな車と、母の小さな車しかありません。
二台しかないのに、この車庫はとても大きいです。
お客さんが来た時、お客さんの車は青空駐車で構わないと思います。
それなのに雨降りの日に来てくれたら大変だから、
わざわざこんな大きな車庫を建てたそうなのです。だからこんなにも大きな車庫になったのでした。
一か月前にはありませんでした。
できれば、私がまだ結婚する前にこの車庫を建ててほしかったです。とても苦労しました。
雨の日には濡れながら車から降りました。
慌てるように、逃げるように家まで走ったのです。
そんな雨降りの日が本当に大変だったのです。
でも足腰も弱ってきた両親には、この車庫を建てて良かったでしょう。雨が降っているからと、慌てて走らないでもいいのです。
ゆっくりと降りて、ゆっくりとカサをさして家まで行けるでしょう。